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同じ曲なのに、毎回違う。だから私はセッションに通い続ける

 

同じ曲なのに、毎回ちがう。だからセッションは面白い。

ジャズセッションは、まさに“学び”の場。
毎回知らない曲が出てきて、前日に「これをやろう」と決めて、その曲ばかりを必死に練習して向かう。
でも当日、その曲が流れてしまう(やらないってこと)こともある。

それでも「準備してよかった」って、自分に納得させながら、葉っぱをかけて練習している。


この日は最強の Be Bop セッション!

この日は特別だった。
井上祐一さん(Pf)、竹田康友さん(Bass)、小林陽一さん(Drums)による最強のBe Bopセッション。

耳がダンボになるような演奏。
速いテンポ、クールなフレーズに圧倒されながら、必死に耳で追いかけた。

私はまだ速いテンポは苦手。よくメロディがわからない。だけど、それは経験と時間の問題だと感じている。

少しずつ、慣れていけばいい。
自分のペースで、確実に前へ進んでいけばいい。

 


なんでもじっくり好きになっていくもの

最初から全部がわかるわけじゃない。

クラシックのオペラもそうだった。
ワーグナーの《タンホイザー》のようなインパクトの強い作品から、
やがてプッチーニやマーラーのような情感あふれる作品に惹かれるようになった。

犬を飼いたいと思ったときも、最初はロングコートのダックスがいいと思っていたのに、本を読み、悩み、見ているうちに最後はフレンチブルがいいなと思うようになった。

最近では臭いドリアンが臭いから食べたくないな...が臭いけどまた食べたいになった。

音楽の好みも、そんなふうに時間と共に育っていくものなんだと思う。

 


 私のスタンス:バラード禁止。勉強になる曲を!

 

私は、勉強のためにバラードは基本禁止!
ちゃんと“お勉強になるジャズ”じゃないとダメ。
そのかわり、新しい曲をどんどん持ってかなきゃと思い挑戦するようにしている。

難しいけれど、それが成長になるから。泣きたいくらい下手っぴの時がある。仕方ない。でも、でもっ...いつかきっとと
そう信じて、毎回セッションに向き合っている。


セッションは、化学反応。

 

 

同じ曲でも、メンバーが違えば、まったく別の音楽が生まれる。
だからセッションは面白い。

聴けば聴くほど、自信がなくなるときもある。
「もう、ハーモニカじゃついていけないな....」と思うこともある。

でも、演奏は化学反応
誰かの音が自分の音を変え、また自分の音が誰かの演奏を変えるその瞬間

レベルの違いを感じるのは当然。
でも、私はその場にいて、音を出している。
それだけで意味がある....と言い聞かせる。でも迷惑かけちゃってると落ち込むことも。私以外みんな超上手に聴こえるんだ。


 音楽をこれからも

 

同じ曲でも、毎回ちがうセッション。
だから、きっと私は飽きずに、これからもセッションに通う。
そして、自分にしかできない音を、少しずつ育てていく。

そういえば――
昨年、小林陽一さんのお誕生日ライブで、キーストンクラブに伺ったときのことを思い出した。
演奏の合間にお話しされた、子ども時代の苦労や、音楽を続けてきた道のり。
そのあとに歌われた「That’s All」。

 

その姿に、静かな感動が胸に残っていた。

音楽を一生涯かけてやっていくことの重みと尊さ。
それは、想像以上に厳しいもので、ほんとうに苦労せずに続けられる人なんて一握りしかいない。

今あらためて、そのことの意味を、しみじみと感じている。
そして、自分が今ここで音楽に関わっていられることにも、感謝したくなる。

音楽をやるって、人生を生きることと同じだな。

そんなふうに感じる、今日この頃です。

 

小林陽一さんの「ジャズあぎねー」の言葉に思う

小林陽一さんがよくおっしゃる言葉――

「ジャズ、あぎねー(飽きない)」

この言葉を聞くと、私は思わず微笑んでしまいます。
ジャズドラマーとして、長年現場の第一線に立ち続けてきた小林さん。
その背中には、プロとしての厳しさも、誇りも、覚悟も――全部にじんでいる。

だからこそ、「あぎねーよな」という一言には、
どんな高級な評論よりも深い説得力があると感じています。

演奏するたびに、新しい発見がある。
同じ曲でも、メンバーが変われば、音楽そのものが変わる。

そんなジャズの面白さを、実際に体現してきた人の言葉。
だから、すごく重みがあって、あたたかい。

私も、そんなふうに、
「ジャズ、あぎねー」「ハーモニカあぎねー」「音楽あぎねー」って言える自分でありたいなと思うのです。

HITOCO.

 

-今日のハーモニカ
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