徳永クロマチックハーモニカ発表会〜お初天神通りの傍で「嘘は罪」を思う
週末、大阪へ。
徳永延生師匠のハーモニカ発表会に参加してきました。仲良しのハーモニカ友達が集う場。そして師匠に会える日です。
選んだ曲は、
It’s a Sin to Tell a Lie
邦題にするなら「嘘は罪」。
一見、甘くてロマンチックな曲です。
でも、その芯にあるのは、とても切実な言葉。
愛していると言うなら、本気で言って。
もし嘘なら、その言葉は罪になる。
そんな歌です。
昨晩泊まったホテルの近くには、お初天神通りがありました。
私は「曽根崎心中」を物語の中だけの話だと思っていたので、実在の場所として目の前に現れたことに、少し驚きました。
曽根崎心中は、完全な作り話ではなく、1703年、大阪・曽根崎の露天神社の森で実際に起きた心中事件をもとに、近松門左衛門が人形浄瑠璃にした作品です。
お初は、堂島新地の遊女。
徳兵衛は、醤油屋の手代。
もちろん、今私たちが知っているお初と徳兵衛の物語は、近松が劇として構成したものです。
けれど、そこに実際の出来事の影があると思うと、急に物語が遠い世界のものではなくなりました。
曽根崎心中。
お初と徳兵衛の悲恋。
近松門左衛門の代表作。
浄瑠璃、義太夫節で語られる世界。
歌というより、語りで心を運ぶドラマ音楽。
こちらはJAZZではなく、和の哀愁。
そして、ハーモニカで「嘘は罪」を吹いた私の中で、その世界が不思議に重なりました。
愛。
約束。
嘘。
誠実さ。
逃げ場のない情念。
偶然選んだ曲だったはずなのに、
大阪のこの場所でお初天神の文字を見た途端、私の心は「愛情とは何だろう」と考え始めていました。
最近観た映画『国宝』の映像も、脳裏に浮かびました。
映画のワンシーンの曽根崎心中とも重なり、さらに「嘘は罪」という曲の言葉とも重なってしまった。
甘い曲のようでいて、
本当は少し怖い曲。
嘘の愛情表現は、軽い冗談では済まない💦
偽りがあれば、信じた人の心を本当に傷つけることがある。
「嘘は罪」も「曽根崎心中」も、芯にあるのは、きれいごとの恋ではなくて、言葉の責任、人を信じる怖さ、そして愛と言った瞬間に生まれる重さなのだとしみじみ....そして自分のハーモニカを吹く時の心もそうでなくちゃと思うのでした。
愛か……
私のような警戒心の強い臆病者には、心中するほどの愛はどこか浮世離れしたものに思えます。けれど、自分の人生に足りなかったものを補うように、私はその深さについて、しばらく考えてしまいました。
それにしても、どうしてこうなっちゃうんだろう😅
私は超明るい自分と、超深いところまで潜ってしまう自分の振れ幅が大きい。(´⊙ω⊙`)
でも、その振れ幅もまた、音楽につながっているのかもしれません。
思えば発表会の一言コメントを考えるだけだったのに、いつの間にか「愛と嘘と誠実さ」と「ハーモニカ演奏」について考える時間になっていました。
(´ω`)
HITOCO.



